ムシウタ 夢追う放浪者

 1.01 龍兎 Part 1

 一昨日に新しく発見した虫憑きを保護しようとして特環に邪魔された時からこうなるだろうと思っていた。レイディー・バードが死んで以来〝むしばね〟の活動は何の効果もあげられていない。無駄に犠牲を増やすだけの結果しか残せていなかったのだから今まで活動を続けられただけでも評価に値するだろう。
 他の地区では特環に狙われ解散や壊滅に追い込まれたとこなど数え始めたらキリがない。連絡網も崩壊し、他の地区と連絡出来ない今、孤立無援で活動しているところがあるのかすら疑わしい。
 資金のルートだけは今はまだ活動してくれているようなので、資金関係のところは損害を受けていないようだ。そちら側から連絡が来てさえくれればチリジリになっている他の〝むしばね〟のメンバー達も集まってくるかも知れない。
 そう期待して待つのも考えたが、かなりの時間が経っても連絡が今だに来ない。期待していた当てが外れた今、今までとは違う行動を強いられると漠然と考えていた。
 今日、今のメンバーを集めて話合いをする。今までと違う行動をする事になるだろうとは考えていたが、現状においての他の良い選択肢がなにも思いつかなかった。
 これからは新しい虫憑きの保護をせずに、回ってきている資金を使って特環から逃げるだけになるかも知れないと思っていた。
 そんな事を考えているうちに廃れた工場の隠れ家にメンバー達が集める。メンバーの様子は暗かったが、話し合いを始める。
「みんな揃ったな。これからの俺達の活動について話し合おうと思う」
 自分は考えつかなかったが他のメンバーが良い案を考えている事に期待する。
「これからの活動も今まで通りにしてもいいが、他の良い案があるならそれを考えてみてもいいと思う」
 メンバーの一人が興奮した様子で言い放つ。
「他に良い案? この状況で良い案なんかあるわけないだろが! それにこれからも今まで通りに活動する? 本気で言ってるのか?」
 一昨日の保護活動の時に怪我をしたメンバーだった。それに続くように他の少年が話し出す。
「一昨日だって新しく見つけた虫憑きを特環に邪魔されて保護出来なかったじゃないか」
 言われた通り、一昨日新しく見つけた虫憑きを保護しようとしたが特環との戦闘になり助けられずに撤退したのだ。その時の戦闘の傷を負っている者もこの場にいる。
 続けて少年が意見を言う。
「このままじゃ俺たちもいつか特環にやられちまうぞ。それでなくても人が減ってきているんだ。新しい虫憑きを保護するより安全な地域に移動して他の〝むしばね〟のメンバーと合流した方が良い」
 連絡が取れなくなっていることを知らないのだろう。周りの地区に〝むしばね〟のメンバーがいるかどうかすらわからない。もうそのような安全策がとれる状況ですらないのだ。
 自分が、連絡が取れなくなっていることを言おうか他のことを言おうか迷っていると他のメンバーが緊張した気配を放つ。不思議に思い、その気配を放つ少年を見ると入り口の方に繋がる廊下を見ていた。
 そこにいる少女に目を奪われた。レイディーにどことなく似ていると思った。容姿が似ているわけでも、髪が似ているわけでもないのに。存在感が、放つ気配が、自分の道を信じるその瞳が、似ていると思った。
 窓から微かに入る月の光を浴びて少女の髪は、綺麗で幻想的な蒼色だった。コートに隠れた身体の線は細く、ちょっとした事で壊れてしまいそうな気がした。それなのにレイディーに似ている気がして、けどどことなく危うい感じのする気配は、これが実在する人間なのだと教えてくれていた。
 我に返り、その少女をちゃんと見ると、黒いロングコートを着ていた。黒いロングコートといえば、特別環境保全事務局東中央支部で使われているロングコートだ。そのコートを着ているという事はこの少女は・・・・・・。
 そんな事を考えているうちに、先に少女が口を開く。
「これからの活動方針を話しているところ悪いのだけど、私がリーダーになるわ。今の状況を変えてあげる」
 全員が呆然と突然の侵入してきた少女を見つめる。言っている事が理解出来ない。この状況でその言葉が示す意味がわからない。
「私がリーダーになって助けてあげるわ。私の保護下に入れば今までより活動しやすくなるわよ?」
 この少女は味方に入れといっているのだろうか?
 しかし、こちらのメンバーはわれに返り、特環のコートを着ている少女を敵として警戒している。しかし、喋る内容からすると相手に敵対する意思はないように感じる。
 本当に特環の者ならこの状況になる前に囲まれているはず、それに一人でやってきている理由にならない。
「きみは特環の者じゃないのか?」
 メンバーの緊張感が張り詰める。
「私は特環じゃないわ。このコートは頑丈だから、もしもの時のために着ているの」
 嘘を言っているようには見えなかった。しかし、嘘ではないからと言って信頼していいものでもない。
 メンバー緊張感は変わらず続く。
「ここに来た理由は?」
 この返答次第では戦闘になるのも仕方ない。しかし、今までの内容を考えれば・・・・・・。
「さっきも言った通り私の下についてもらうわ。私がリーダーになって特環と戦うの。そう、死んでしまったレイディー・バードのようにね」
「レイディーのようにきみをリーダーにして戦えと言うのか? きみを信頼する事は出来ないな。虫憑きとして〝むしばね〟に助けを求めに来たのなら信頼し次第、仲間に入れるが」
 自分と同様にメンバーも戦闘態勢に入る。レイディーの事は〝むしばね〟内で悲しんでいる者は数多くいる。そのレイディーを殺したのは東中央支部だ。そしてレイディーを殺した黒いコートを着た悪魔、〝かっこう〟を恨む者も数多くいる。そのレイディーの話をされればそれだけで殺気立つのは仕方ない。その特環と繋がるかも知れない少女がいればなおさらだ。
 同じ虫憑きとして特環から逃れて来たのなら、助ける。しかし、信頼出来なければ確保するか倒すかのどちらかである。逃げられては、情報が特環に流れる可能性がある。次の返事の内容次第で戦闘に入るつもりだ。
「まぁ最初は仕方ないわよね。じゃあ、あなた達が私を信頼するためには何をしたらいいのかしら? 私は特環とは繋がってないし、このコートも奪っただけだしね」
 この少女は特環と戦うために〝むしばね〟に入りたいのだろうか?
「わかった。虫憑きとして〝むしばね〟に入ることは許す。しかしリーダーにするわけにはいかないし、まだ信頼し切っていない。変な行動を起こしたら敵として認識する。これでいいか?」
 このまま帰らせるわけにはいかないし、これが今出来る最大の譲歩だ。
「これでいいなら虫を見せてくれ。へんな行動をしたら攻撃する」
「私の虫は特殊型だからあまり見えないけど、力を使えば良いかしら?」
 少女の虫が力を現す。それに伴い、建物の中に風が吹く。
 少女の腕の近くにルリシジミに似た蝶が現れる。しかし、本来のルリシジミよりも羽が異様に大きく、色は薄い青に輝くように煌いている。その代わり胴は細く青色が濃くなっている。触覚は長く先の方が膨らんでいる。
「私の虫は風を操る事が出来るの。溜めれば威力はあがるけど、普通に使うだけでも拳にのせれば十分な威力が出るわ。自分の見立てでは火種四号くらいの実力があると思うわ。誰か試す?」
 火種四号。火種は戦闘向きのものを指す。そして四号指定となれば、特環でもかなり上位だ。今は亡きレイディー・バードが火種一号。最悪の虫憑き〝かっこう〟火種一号、そして戦闘狂〝霞王〟火種三号の次くらいの強さということになる。〝むしばね〟内でレイディー・バード以外に号指定されていたのは、欠落者にされてしまったセンティーピードの九号指定が一番上である。
 今ここにいるメンバーは全員無指定だ。少女の言葉が本当なら一人でここの全員を倒す事も出来るかもしれない。 
「本当に四号の実力があるのか?」
 質問を聞いて少し笑いながら少女は答える。
「本当に四号クラスかはわからないけど、ここにいる全員倒すくらいは出来るかしらね?」
「仲間になるつもりならそういう発言は控えたらどうだ? 戦う気があるように感じるぞ」
 少女には緊張が見られない。本当に戦闘になっても平気だと考えているのだろうか?
 先の言葉を聞いて戦闘態勢を緩めていた者たちが再び緊張していた。
「ごめんなさい。危害を加えるつもりは本当にないわ。ずっと〝むしばね〟を探していたからすこし浮かれちゃったみたいだわ」
 ずっと探していた?
「今日だけでは信頼出来ないでしょうし、また今度話をしましょう。この紙に連絡先は書いてあるから連絡してくれれば行くわ。それじゃ今日はこれくらいで」
 そう言うやいなや名刺代わりのカードを投げてよこし、そのまま後ろを向いて出口に向かってしまう。
 何も出来ずにメンバーは廊下を眺めていた。名刺を見るとそこには少女の名前と連絡先が書いてあった。

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ムシウタ 夢追う放浪者

 1.00 秋 Part 1

 時刻は夕方、人の通りは少なくなり町の喧騒は、すこし遠くで聞こえる。
 夕方という時間帯は朝や昼に比べて人通りは少なくなるが、町からそう離れた場所ではないのに人通りが少ないのにはある理由があった。
〝虫〟―。
 人間の夢や希望を食らうという謎の昆虫のことだ。それがどこから来て、どんな形をしているのかは分からない。だが〝虫〟は若い世代の人間に寄生し、宿主の夢を蝕みながら育ち続ける。
 また〝虫〟は、ただ夢を喰うだけではない。
 夢をご馳走してもらうお礼のつもりか、はたまたただの嫌がらせか。寄生主に自分の力を分け与えてくれる。主人の命令に従い、自らの力を解放してくれるのだ。
 だが虫憑きが夢を食い尽くされた時、宿主は死に至る。いちど虫憑きになった人間は、自らの〝虫〟と心中する運命を決定づけられるのだ。
 以上が、近頃もっぱら噂の〝虫〟騒動についてである。
 すべては根拠の薄い噂にすぎないが、事態はすでに噂の範疇を超えていた。
 このわずか十年ほどの間で、日本国民の心には〝虫〟に対する恐怖心、虫憑きに対する嫌悪感と差別が根強く植えつけられていた。国は〝虫〟の存在を否定し続けていたが、その態度もここ数年で随分と弱気になってしまっているように見える。
 その噂の虫憑きが、この近くで出たという噂を聞きつけてここまで来たのである。
「噂は新しいし、虫憑きの戦闘による跡もあるからここで戦闘があったのは確かなのだけど・・・・・・」
 私は噂でしか話題に上がらず、恐怖や差別の対象にある虫憑きについて調べている。正確には調べているのではなく、追っていると言った方が近いかも知れない。
「近くで虫の反応はありませんね。跡があるような場所の近くにまだいるのも無用心ですよね?」
 一緒に歩いていた少女が足を止めて話し出す。
「けど虫憑きの戦闘があったのは確かなので近くにまだ〝むしばね〟がいる可能性は十分にあると思います」
 この少女は霜霞という名前で、ある出来事以来いっしょに旅をしている。自分よりも少し年下で十三、四歳くらいだ。年のせいもあるが身長が少し低く、自分と比べると大学生と小学生に見えるかも知れない。髪は淡い青色で、太陽の光を浴びて今は少し赤く輝いている。その下に覗く顔は可愛らしいがやはり子供っぽい。小学生高学年としてみるならコンテストでも上位に食い込めそうだ。身長の事は気にしているのでからかうと機嫌を損ねてしまう。数年先が楽しみな少女といった所だろう。
 そんな少女に語りかけるように。
「それじゃこの辺りで少し滞在して様子を見ようか」
 そう言いながら来る途中でチェックしていたビジネスホテルに向かう。
「ホテルに泊まるんですか? 久しぶりですねー」
 ホテルに泊まるのが久しぶりだから、すこし弾んだ口調で言う。
「もしかしたら〝むしばね〟に会うことが出来るかも知れないし、無駄な体力は使わない方がいいからね」
 そんな喜びを表す少女の気持ちとは別に、他のことを考えていた。
 ここのところずっと移動し続けていたし、虫憑きを見つけたら戦闘になる可能性もある。体調は良くしていた方が良い。それに、自分の勘がもうすぐ出会えると鐘を鳴らしていた・・・・・・。

 

 ホテルに入って荷物整理をし、体を休めて時刻は深夜ニ時、ホテルの中は静かで隣のベッドに寝ている少女の寝息だけが聞こえていた。
 自分がお風呂からあがる頃には既に眠ってしまっていた。寝顔は可愛く、まだ乾き切っていない髪は艶やかで、光を反射してとても綺麗だ。
 寝ているとこを起こすのは少し気が引けるが一応起こしておこう。
「霜霞。起きて、すこし外を調べに行くよ」
 少女は少し反応したが、起きる気配は感じなかった。
 いつも呼び掛けてから起きるまでに時間差がある子なので当分起きないかもしれない。
「ふぅ~、あきらめて一人で行くか。なんとなく感じるだけだし、一人の方が行動範囲は広いしね」
 寝ている少女の隣で独り言を言いながら鞄から黒いロングコートを出し、服の上から着る。夜の行動の時や何かありそうな時はいつもこれを着ることにしている。
 このなんとなく感じる胸騒ぎはなんだろう。虫憑きに出会える感じがする。
「それじゃ、ちょっと調べますか」
 ホテルのカウンターを済ませるために部屋の外に向かう。

 

 深夜の一時。街灯の光と月の光が申し訳程度に辺りを照らしている。
 ホテルを出てから数十分、人が少なく大きな建物がありそうな方向に向かい歩き続けてきた。不毛のような行進は、今の自分には不毛でもなんでもなく。虫憑きに出会うために必要なことに感じた。
 そしてさらに数十分歩き続け、すこし大きな建物が眼に入った。そしてドアが少し開いていることに気づいた。
 その建物の中からは大勢の人の気配を感じる。これがただの不良の集団であったらがっかりだが、自分の勘は当たりだと告げている。
 この町の近くに来てから、ずっと感じていたものがあった。そしてその感じていたものは噂を聞いてから徐々に大きくなり、今では確信となっている。自分の勘は、胸騒ぎは、虫憑きに出会う予感だったのだ。
「ビンゴ・・・・・・だよね?」
 慎重にドアを開けて中に入る。
 中はかなり広く、ずっと奥の端の方で話し合いは行われているみたいだ。
「・・・・・・・・・・・・。一昨日だって新しく見つけた虫憑きを特環に邪魔されて保護出来なかったじゃないか」
 リーダーらしき人物に対して喋っている少年の声が聞こえた。
「このままじゃ俺たちもいつか特環にやられちまうぞ。それでなくても人が減ってきているんだ。新しい虫憑きを保護するより安全な地域に移動して他の〝むしばね〟のメンバーと合流した方が良い」
 少し話を聞いていたが、会話の内容はこれからの活動方針みたいだ。戻って霜霞を起こしてから来ようかと思っていたが、時間があまりない様子だ。ここで折角見つけた〝むしばね〟メンバーに、他の地域に移動されてしまっては見つけたのにまた苦労して探さなく
てはいけなくなる。
 ここで自分の思い描くとおりに話を進める必要がある。成し遂げる決意を、一歩を踏み出す覚悟を、今までの旅に決別を、決める。
 そして隙間から覗くのをやめ、〝むしばね〟たちの前へと躍り出た。

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自作小説 ムシウタ

カイン・フェイト ムシウタ 01.夢追う放浪者 

目次

 プロローグ 0.00 The others ――― 7

         1.00  秋  Part 1

         1.01 龍兎 Part 1

         1.02 霜霞 Part 1

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ムシウタ 夢追う放浪者

 プロローグ 0.00 The others

 月明かりしかない深夜。森の中、すこしひらけた場所で行われている光景を見ていた。

―まるで本から抜け出てきたような幻想の空間がそこには広がっていた―。

 見る者を魅了するすべてのものがそこにあると思った。しかし、体の奥の方でなんとなく気づいてもいた。ただその事に目を背けていただけ。弱い自分のついた叶わない嘘。
 しかし、目の前にはそんなことすら吹き飛ばすほど美しい幻想があった―。

 月明かりしかない深夜。森の中を走っていた。
「はぁ、はぁっ・・・・・・はぁはぁっ・・・・・・」
 荒い息を整えようとしながらもさらに走っていた。
 逃げる場所など考えもしなかった。とにかく走って遠くに行くこと、それだけを考えて走っていた。
 そしてどれくらい走っただろうか。何日も走ったような、それでいて数分しか走っていないような変な気分になった。そして走るのに疲れて木に寄り掛かった。
「はぁはぁはぁ・・・・・・はぁはぁ・・・・・・はぁぁ」
 荒い息は変わらず森の中に響いていた。
 森の音、周りの音が聞こえない。自分の呼吸しか聞こえない気がした。
「はぁはぁ・・・・・・・ふぅ~」
 深呼吸をすると周りの音が聞こえてくるような気がした。
 森の木々が風に煽られて葉鳴らす音。草が風に煽られて靡く音。ずっと気づかなかったが、水の流れるような音もしている。
 ここが気に入り、森の音達に耳を傾けていた。
 しかし、ほんの些細な幸せな時間すら崩れ去る音を聞いてしまった。
「こちら側を捜索していた部隊はすべて所定の位置に着きました」
「わかった。対象は疲労している様子だ。合図をしたら前に出て戦闘班は囲め、援護、情報班はさらにその周りを囲むように移動。外からの進入者がいないかもチェックしろ」
 自分を追ってきた者達の会話すらも聞こえてしまった。
〝虫〟―。
 人間の夢や希望を食らう異形の怪物。噂やネットなどで情報は飛び交うが国が否定し続けてきた存在。しかし、自分はその異形の〝虫〟を見てしまった。いや、とり憑かれてしまった。
 そして〝虫〟の噂と共に囁かれる組織。国が〝虫〟をなかったことにするためにある秘密組織に追われることになった。
 今、自分を追ってきているのはその組織のメンバー達だ。
 自分は地方の田舎に住んでいるただの中学生だ。とりたてて何かがあるわけでもない田舎で過ごし、これからも過ごしていくのだとそう思っていた。しかし、望んでしまった。夢を抱いてしまった。夢を願ってしまった。
 それはすこしだけ前のこと。あまりよく覚えていないが、確か学校の帰り道。いつもの友達と別れ、一人で家に向かっている時。何気ない日常に芽生えた微かな望み。それに気づいたとき。どこからともなく現れたまん丸いサングラスと真紅のロングコートを着た長身の女性が立っていた。
「・・・・・・ねえ、貴方の夢を聞かせて?」
 そしていつの間にか自分は虫憑きなっていた。
 今までの幸せな日常が壊れたのだ。それからの日々は〝虫〟に怯え、虫憑きだとバレる事を恐れ、夢が壊れていくことを怖かった。
 そんな日々は長くは続かず、いつ間にか特別環境保全事務局というらしい秘密組織にバレてしまった。
 やっとの思いで逃げ出して来たのに、今また捕まろうとしている。
「特別環境保全事務局だ。もう周りは包囲されている。逃げようとするなら攻撃を加える。大人しくしていれば捕まえ連れて行くだけで済む、そのまま大人くしているんだ」
 いつの間に森の木々に隠れるのをやめたのかコングコートを着た人たちに囲まれていた。
 自分は普通にここで暮らして居たかった。虫憑きなんかになりたかったわけじゃない。今まで通りの生活を・・・・・・。
「ふふふっ、ふっふっ・・・・・・あはははははっ」
 敵達が、いきなり笑い始めた自分に警戒する。だがそんなことは関係ない。
「おまえ達は敵だっ! おまえ達さえいなければ、私は今まで通りに!?」
 そうだ。邪魔な者さえいなくなれば私は今まで通りに暮らしていける。虫憑きだと言うことを隠して・・・・・・。
「さぁ掛かって来い。一人残らず倒してやる!!」

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自作小説 紹介ページ

自作小説 紹介ページです

まずは〝ムシウタ〟を知ってもらうための紹介からしましょう

※文庫ムシウタを知っている人は続きまで飛ばして構いません

ムシウタ

 岩井恭平さんが出しているライトノベル作品です

ムシウタ 世界観

 時間は現代、〝虫〟といわれる現象が噂され始めたのは10年ほど前かららしい。

〝虫〟

 さまざまな≪≫を抱いて生きる少年少女達。希望や願望や欲望が飽和しやすく、時に彼らが生きる目的そのものともなる、
 その夢が自らの器から漏れ出すほど大きく、抑えきれなくなった時、いずこからか現れて夢を食らい様々な物を奪っていく代わりに、望みもしない強大な力を与える昆虫に似た超常の存在、“虫”。
 “虫”に寄生された者たちは「虫憑き」と呼ばれ、公には存在しないとされているにも拘らず、もはやその単語を知らない者はいない。目撃証言や虫憑きのものと思われる異常現象は年々増加し、噂の範疇から抜け出ていないにもかかわらず人々の間で差別と恐怖の対象になっていた。

 そして〝虫〟の謎を解明し、「虫憑き」を生み出すと言われている始まりの三匹を倒そうとするもの。超常の〝虫〟を利用し自らの夢を叶えようとするもの。≪≫を抱き、「虫憑き」になっても守ると誓うもの。そして儚い≪≫を願い、≪≫敗れるもの。

 そんな「虫憑き」たちやそれに関わる人たちの葛藤を描いた作品です

特別環境保全事務局

 通称「特環」 虫憑きを発見・捕獲し、政府の公式見解同様に「存在しないもの」として処理する政府機関

 そして、捕らえた虫憑きに訓練と教育を施して兵士として管理し、在野の虫憑きを捕獲させるという方法がとられた。結果として成功しているが、ほとんどの虫憑きがこの方法に反発している。

むしばね

  特環に反発している虫憑きや、その考え方に賛同する一般人らによって作られたレジスタンス組織。特環を倒し、虫憑きが自由に生きられる居場所を作るという目的のもと、リーダーの立花利菜(レイディー・バード)を中心に、特環との戦闘、在野の虫憑きの保護などの活動を行っている。

始まりの三匹

 少年少女の夢を食らい、人間を虫憑きにしてしまう特異な存在。エルビオレーネ、ディオレストイ、アリア・ヴァレイの三匹がいる。特環からは虫憑きを生む〝原虫〟に指定されており、それぞれ別の呼び方がある。エルビオレーネは“大喰い”、ディオレストイは“浸父”、アリア・ヴァレイは“三匹目”。

 とか色々そんな感じです

 小説読んで理解してもらった方が早いと思いますけど参考程度にw

 続き は自作小説キャラ紹介 や時間軸紹介

文庫小説のネタバレもありますのでネタバレしたくない方は読まない事をお勧めします

続きを読む "自作小説 紹介ページ"

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自作小説 紹介ページの紹介

題名の通り 管理人が書いてる小説の紹介ページの紹介です。

原作ムシウタの世界観を出来るだけ壊さずに、オリジナルキャラ達がワイワイやる感じの小説を作ろう、作りたいと意気込みで(本当?w)で取り組んでます。

オリジナルキャラで書くの大変だなーとか展開どうしよーつーか内容決まってないよー

とか愚痴言いながら書いていく予定ですw

で紹介ページでは、ムシウタの世界観から、自分のムシウタの解釈の仕方、設定など

そんな事を紹介したいと思います

本当のムシウタの方との混乱(読み始めようかな とか思ってる人とか、読み始めたばかり の人が混乱しないため)文庫のムシウタでの登場人物紹介は、自作に出る人の分しか書きません

そして、書かれている紹介も自分のその時(時間軸的)の解釈で書きますので やはり文庫ムシウタとは別に解釈した方が良いかもですw

ではムシウタ 紹介ページ にどうぞ

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